パワードスーツで空が飛べる?

パワードスーツ(ロボットスーツ)と言えば、筑波大学発ベンチャーで昨年には東証マザーズへの株式上場も果たしたサイバーダインが有名だが、三菱重工業と日本原子力発電が原子力災害の現場での活動を目指したスーツを開始したほか、クボタがブドウ農家など向けのアシストスーツをすでに販売開始するなど裾野が広がっている。
機械で身体を強化するアイデアはアメリカのSF作家ロバート・A・ハインラインが描いた「宇宙の戦士」からあり、アメリカには一般人がパワードスーツを着用して悪と戦うコミックヒーロー「アイアンマン」もいる。
パワードスーツは宇宙や海洋開発、軍事など幅広い可能性を持っている。米陸軍の特殊作戦コマンド(SOCOM)は2013年、「TALOS(戦術的襲撃用軽装操縦者スーツ)」を企業や大学などと共同で開発中だと公表した。サイバーダインの「HAL」シリーズのような強化外骨格型のスタイルをしていて、この増強した骨格で防弾や熱から身を守る「鎧」や攻撃のための重装備を支える構想だという。日本の防衛省も今年度から「高機能パワードスーツ」の研究・開発に着手したそうだ。重装備での迅速な行動や不正地での安定した行動を目的としたパワードスーツを平成30年度には開発する計画とのこと。
パワードスーツにおいては、いかに身軽に行動できるようにするかが課題だ。身軽に動くには機械の軽さと共に、意思をどう伝えるかの部分が重要だ。サイバーダインのHALでは、脳から筋肉に送られる神経信号をを皮膚表面に現れる筋電位で感知する仕組みで、まさに”人馬一体”を実現している。さらには脳で考えただけで動けば、例えば脊髄を損傷した人でも使用が可能になる。BMIと呼ばれ、脳波を頭の電位や磁気で探る方法も検討されているそうだ。
1984年、ロサンゼルス五輪の開会式でジェット噴射機を背負ったロケットマンが飛んだ。あれから30年以上経つが、実用化の声は聞かない。ジェット噴射では大量の燃料があっという間に消費され、実用的とは言えないそうだ。だが、パワードスーツを利用すれば空を飛ぶことも可能なのではないだろうか。
これについては大阪の発明家、六車義方氏がらが特許を出願しているという。六車氏の「身体装着型羽ばたき飛行具及び飛行支援装置特許」では、圧風噴射機を装着した翼を両手で羽ばたく構造。こうした重い装置をつけていても、背中にある駆動用モーターで上下に強力に羽ばたけるという。
人が空を飛べるという夢が実現する日は近いのだろうか。脳で考えただけで動くロボット、と言うのも気になるところだ。